2008年10月9日木曜日

野口悠紀雄『超「超」整理法』

 野口悠紀雄『超「超」整理法』(東京、講談社、2008年)を読んだ。ポイントのひとつはGメールの勧め。

 しかし、この本がパソコンのマニュアル本と違うところは「新しい時代における知的作業の本質は何か」という哲学を論じているところにある。そして筆者はそれを「問題の設定」「仮説の構築」「モデルの活用」であるという。

 哲学者、神沢惣一郎が初代校長を務めた早稲田大学本庄高等学院の教育基本方針は、「自ら学び、自ら問う」だったことを思い出す。人間にとって本当に大事なことは、ソクラテスの時代も、IT全盛の今もそれほど変わっていない、ということだろう。

 私もさっそくGメールを使ってみた。Outlookの過去のメールをGメールにエクスポートできると便利なのだが、ひと手間かかるようなので、まだやっていない。

 パソコンの中身を全部ウェブ上におけると便利だろうと思って、グーグルドキュメント、スカイドライブ、ヤフーブリーフケースを試してみたが、外付けメディアに移すようには簡単にゆかない。むしろ使うものから順番に、ウェブ上に置いてゆくのが、超整理法ということになろうか。

 HTMLをいじって「どんでん」というホームページを作ったのは10年前。更新が面倒で化石になっていた。今回、この本に刺激を受け、あらためてGoogle上にホームページを作ってみた。ホームページ作りもずいぶん簡単になっていることに驚いた。